9月下旬には『ジャポニズム2018』でパリ公演
野田秀樹氏が主宰を務めるNODA・MAPの第22回公演の制作発表会見が4月5日、都内で開催され「贋作 桜の森の満開の下」が上演されることが発表された。
同作はかねてから自身を「安吾の生まれ変わり」と公言してはばからなかった野田が坂口安吾の「桜の森の満開の下」と「夜長姫と耳男」を下敷きに書き下ろした作品で、1989年に夢の遊眠社で初演され、1992年に再演。2001年に新国立劇場主催公演で再演。昨年には『八月納涼歌舞伎「野田版 桜の森の満開の下』」として歌舞伎でも上演された。
冒頭、野田が「今秋、パリで『ジャポニズム2018』という大きなフェスティバルがあって、パリ国立シャイヨー劇場から『贋作 桜の森野満開の下』を上映してくれないかと逆指名があった。それがきっかけ。どうせ日本を代表するのであれば考えられる限り最高のキャストとスタッフでやりたいと思った。無理だと思いながらも当たって砕けろのオファーをしたところ、すべての役者さん、スタッフからOKが出て、理想通りのこれ以上ないカンパニーになった」と今回、この作品を上演することになった経緯を語った。
初演で野田自身が演じた「耳男」を演じるのは野田作品には今回で6回目の出演となる妻夫木聡。妻夫木は「もし再演があるのなら見てみたいと思っていた作品。まさか自分がかかわらせていただけるとは夢にも思っていなかった。今は不思議な気持ち。今回はNODA・MAPは6回目の出演。NODA・MAPの熱に溶かされないように今回も頑張りたい」と話した。