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渡辺哲 | TOKYO HEADLINE
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独自の演出で魅せる 東京芸術祭2016 芸劇オータムセレクション『かもめ』

2016.10.10 Vol.676

 東京2020オリンピック・パラリンピックはもとより、その先も見据え、芸術文化を通して世界へ東京の魅力を発信すべく、9月から開催されている「東京芸術祭」。今秋は舞台芸術フェスティバルを豊島区池袋エリアを中心に展開しているのだが、その中核となる東京芸術劇場は「芸劇オータムセレクション」という企画でさまざまな作品を上演する。

 この『かもめ』もその一環として上演されるもの。

 演出は西洋の古典を多く手掛けてきた熊林弘高。『かもめ』を演出するのは2回目で、前回同様、現実のかもめを出さないなど独自の演出で魅せてくれるようだ。

 物語は田舎の別荘で繰り広げられる芸術家やそれを取り巻く人々の複雑な人間模様を描いた群像劇。

 中心となる若い女優ニーナ役に満島ひかり、ニーナの愛をもてあそぶ小説家トリゴーリンに田中圭、劇作家を目指す青年トレープレフに坂口健太郎、トレープレフに片想いをする女マーシャに中嶋朋子、大女優アルカージナに佐藤オリエと若手からベテランまで多彩な顔ぶれがそろった。

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