1986年に開館した世田谷美術館の、開館30周年を記念するコレクション展。
「生活空間としての美術館」をコンセプトに建築家・内井昭蔵が手掛けた独特で優雅な建築空間では、同時代の最先端の美術から古代の発掘品まで、幅広いテーマで多彩な展覧会が行われてきた。それに加え、同館では素朴派、現代美術、世田谷ゆかりの作家の3つのテーマを柱に収集活動も行っており、所蔵作品は現在1万6000点を数える。
本展では、そんな同館のコレクションのなかから、フランスの素朴派を起点に、時代やジャンルを超えて優れた作品を一挙紹介。5つの“物語”を中心に全8パートで構成する。マックス・エルンストやアンリ・ルソー、セラフィーヌ・ルイといった海外の巨匠作家の他、横尾忠則、土方久功、桑原甲子雄ら、絵画、彫刻、写真作品など、同館選りすぐりの収蔵作品が集う。