中野成樹+フランケンズは2003年の結成以来「翻訳劇」をメーンに上演を続けてきた。翻訳劇といっても彼らのそれは「誤意訳」と呼ばれる独特のもの。逐語訳にとらわれない翻訳、あらすじのみを死守する自由な構成、従来のイメージやマナーにとらわれない作品解釈で独自の物語を構築している。
この独特の方法論と表現は、当初は伝統を重んじる向きからはよく批判の対象となっていたが、出来上がった作品のクオリティーの高さでそういう声を黙らせてきた——という感じ。
最近は翻訳劇に加え、日本の近代戯曲やオリジナル戯曲も上演するなど幅広い活動をしている。
そんな流れの中で今回は2つのプログラムを用意。
Aは「ナカフラ流カヴァー・アルバム」と名づけ、シェイクスピア『夏の夜の夢』、モリエール『亭主学校』、森本薫『華々しき一族』のカヴァー3本立て。
Bは「ナカフラ流ミックス・アルバム」と名づけ、ソフォクレス、シェイクスピア、チェーホフ、イヨネスコ、三島由紀夫、柴幸男、三浦直之といった古今東西の戯曲より名シーンをメドレー上演する。