劇作家・演出家で俳優としても活躍する土田英生が代表を務めるMONOが今年結成30周年を迎えた。その記念企画の第2弾として行われるのがこの『涙目コント』。
字面でなんとなく伝わるかと思うのだが、目指すところは笑えるだけではなくオチを聞いて涙目になる「笑って泣けるコント」。これまで土田が大切にしてきた「アンサンブル」と「物語」をベースとした新たな挑戦となる。
本作にあたり、他の劇作家からの脚本の提供を受ける。
イキウメの前川知大からは2006年に初演された『ゴッド・セーブ・ザ・クイーン』を提供してもらい、iakuの横山拓也、オイスターズの平塚直隆の2人には『ゴッド——』と同じ「屋上」を舞台にした新作を書き下ろしてもらった。そして土田も同様の設定で新作を書き、この4作品を緩やかな一つのストーリーに仕上げるという、ただのコント集には終わらない作りとなっている。
ちなみに前川の『ゴッド・セーブ・ザ・クイーン』は投身自殺寸前の女とその前に現れた2人の謎の男によるストーリー。死を目前にしながら軽妙な会話劇が繰り広げられる。
果たしてこの物語をベースにどんな「笑って泣けるコント」を見せてくれるのか。