マキタスポーツと音楽評論家のスージー鈴木が、80年代のヒット曲の数々をロジカルに語る深夜の音楽番組『ザ・カセットテープ・ミュージック』(BS12トゥエルビ、毎週金曜深夜2時~2時30分)が10月からゴールデンタイムに進出、そして放送時間も30分から1時間に拡大して、毎週日曜夜9~10時で放送することが分かった。
マキタスポーツとスージー鈴木は20日に都内で行われた取材会に出席。ゴールデン進出できた理由について分析しながら、静かに喜びを表現した。
「抑圧された民たちがいるんじゃないですかね?」と、マキタスポーツ。「僕もいち視聴者いち消費者として、いろんな番組やネットとかにしても、本とかにしても、見たいものにたどり着けない、見られない。あっても角度が違う、深さがが浅いとか、いろいろちょっと不満足なものを感じる。だから僕は書き手になって本を書いたり、番組もやったりしている。だから僕やスージーさんと似たような人が意外といたっていうことなんじゃないかと思います」
スージー鈴木も「佐野元春の譜割とかユーミンの転調を気にしていた人は少なかったと思いましたが、全国には20万人ぐらいはいてですね、そういう方々が見ていただいているということかなって思います。今までは金曜26時って極北中の極北、無法地帯でしたけど、今回はややメインロードに出てきますので、そこで50万人に増えるのか、20万人のままなのか。後者の気配もありますが、世の中にいはそういう方々がいたのかなと強気に思っています」
この日早速、1時間枠での番組収録を行い、初回分の収録時間は放送時間の2倍になった。「僕とスージー(鈴木)さんは興に乗れば何時間でもしゃべってしまう」と、マキタスポーツ。
スージー鈴木は「深夜からゴールデン進出しますが、方針は変えずに、むしろ方針を強化し、濃度を増してやろうと思いますので、興味があれば20万人目の次の1人になりませんか?」とPR。
マキタも「現代性、普遍性というものを伝えていきたいのが番組の柱。そういうものが好きな人は見て感じてください。口コミで伝えていってください」と、話した。
次回8月24日の放送は再放送でテーマは「春の名曲フェア~スージーの春~」。ゴールデン進出前の9月には「BOØWY 特集」「お別れソング特集」が控えている。
番組は、マキタスポーツとスージー鈴木の2人がテーマに沿った80年代歌謡曲を選び、そのすばらしさを熱、時に涙を交えながら語りつくすというもの。「コード進行」やその進行がもたらす効果、曲の構成など、これまであまり語られて来なかった視点に、2人の知識や解釈が加えられてヒット曲を読み解いていく内容で、人気を集めている。番組は6月、「第8回衛星放送協会オリジナル番組アワード バラエティ番組部門において、最優秀賞を受賞している。