練馬区はセブン-イレブン・ジャパン、ファミリーマート、イトーヨーカ堂と「練馬区高齢者見守りネットワーク事業協定」を締結、31日、練馬区役所で協定締結式を行った。式には、練馬区の前川燿男区長とコンビニ事業者の代表者が出席、区内コンビニエンスストアなどの各店舗のオーナー約100名が見守るなか、協定書を取り交わした。
この協定によって、コンビニエンスストアは、従業員が支援が必要な認知症高齢者などを発見した場合にに地域包括支援センターに連絡したり、生命の保護などの観点から緊急性があると判断した場合には警察や消防へ通報する。
区内には現在、セブン-イレブン101店舗、ファミリーマート102店舗、イトーヨーカ堂2店舗がある。区は、高齢者の生活をさまざまな形で支えているコンビニエスストアと協動することで、支援が必要な高齢者の早期発見や早期対応つなげ、認知症支援をさらに強化したいと考えている。
同日、区はイトーヨーカ堂と「災害時における応急物資の供給に関する協定」も締結した。協定によってイトーヨーカ堂は災害時に区からの要請によって提供可能な食品など物資の供給を行い、区は災害時において各店舗が営業を継続したり早期に営業を再開できるように通行可能な道路情報の提供を行う。
協定締結は、区が行う「地域おこしプロジェクト」の取り組みの1つ。平成29年度にスタートしたプロジェクトで、区と協働で地域が抱える問題を可決に取ろ組む事業計画を公募するもの。3月には、認知症への理解を深める新しい研修プログラム「N-impro(ニンプロ)」を開発している。
前川区長は、協定の締結の背景について「認知症の高齢者の方、またご家族の支援対策は極めて重要だと考えている。ただ行政だけでは限界がある。かねてから高齢者の日常生活を支えていただいているコンビニエンスストアの皆様の活動には注目して期待をしていた」と説明。「みなさんの力を合わせて必ずこの取り組みを成功させたい」と意気込んだ。