絵を描くおばあさんとして知られる、アメリカの国民的画家「グランマ・モーゼス」ことアンナ・メアリー・ロバートソン・モーゼス(1860−1961)の生誕160年を機に開催される展覧会。国内で開催される回顧展としては16年ぶりとなる。
農場の主婦だったモーゼスは70歳を過ぎてから絵筆をとり、農場をとりまく風景や生活を素朴な筆致で描いた作品で人気作家となったが、生涯、農家の主婦としての暮らしを守りながら、101歳で亡くなる年まで描き続けた。
同展では、最初期の作品から100歳で描いた絶筆、また愛用品ほか関連資料まで、日本初来日を含む約130点を展示。モーゼスと縁のある場所や人生の転機となった作品や絵画を始める前から得意とした刺繍絵などを紹介する第1章「アンナ・メアリー・ロバートソン・モーゼス」、地域の行事や日々の営みを見つめた作品を展示する第2章「仕事と幸せと」、農場の四季を描いた作品を紹介する第3章「季節ごとのお祝い」、そして、100歳で描き絶筆となった《虹》を含む、彼女が心から愛した自然を題材にした作品がそろう第4章「美しき世界」からなる4章構成。