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「K-1 WORLD GP」スーパーファイトも豪華カード揃い 左右田vs野杁、大雅vsペタス
11・21「K-1 WORLD GP」で禁断の兄弟対決再び!! 卜部功也インタビュー
11・21「K-1 WORLD GP」 卜部兄弟が会見 辛辣発言飛び交う
「K-1 WORLD GP 2015 ~THE CHAMPIONSHIP~」(11月21日、東京・国立代々木競技場第二体育館)で開催される-60kg級タイトルマッチの記者会見が9日、都内で行われ、王者・卜部功也と挑戦者・卜部弘嵩が登壇した。カード決定後、この2人が公の場で揃うのは初めて。
弘嵩が「今年の1月18日に決勝で負けてしまいました。あのときから、このときのために備えてずっとやってきました。ただ純粋に強くなるために、そしてチャンピオンを叩き潰すためにやってきました」と語れば、功也も「僕も兄だとか、そういうのは関係なしに、一人の選手として卜部弘嵩にこのベルトは渡せないという気持ちが強い。お客さんには兄弟だとか、そういう感じで観てもらうのではなく、卜部弘嵩と卜部功也、純粋にどっちが強いのかというのを見てもらいたいと思います。そして最後にこのベルトを巻いているのは僕です」と応えた。
その後の質疑応答では互いについて、弘嵩が「何も感じない。ただ、勝ってるだけ」と話せば、功也は「爆発力はあると思いますが、危なっかしい。選手としてパーフェクトじゃない。僕のほうがパーフェクト」と互いに辛らつなコメントを残した。
K-1の地上波放送開始後の最初の大会。テレビを見てK-1の会場に来るファンも多いだろう。当然、中身も問われる中でも戦いとなる。
弘嵩が「完全にKOすることしか考えていない。リングに上がれば容赦はしない」と語れば、功也は「僕も全力で倒しにいく。勝つのはあたりまえなので、あとは内容。そこの部分でもっと奮起したいと思っています。さらに強くなった卜部功也を見せたい。期待してください」と語った。
「K-1-60㎏トーナメント」卜部兄弟対決は功也が制す 木村はゲーオに大逆転勝利
「K-1 WORLD GP2015 IN JAPAN~-60㎏初代王座決定トーナメント~」が18日、東京・国立代々木競技場第二体育館で行われ、卜部功也が優勝。-60㎏の初代王座に就いた。
-60㎏というのは日本のみならず、海外でも強豪が揃う、層の厚い階級。今回のトーナメントには日本からも功也の他に、兄の卜部弘嵩、「第4代IT’S SHOWTIME 世界-61kg級王者」の山本真弘、海外からは「同第3代王者」のハビエル・エルナンデス、「同第2代王者」で現在“ヨーロッパ最強”とも称されるカリム・ベノーイというビッグネームが並ぶ。この過酷なトーナメントの決勝で功也の前に立ったのは兄・弘嵩だった。
戦前、“史上最高の兄弟喧嘩”ともいわれた2人の対決。ともにこの階級のトップクラスの選手とあって、もちろん見てみたいカードではあるが、その反面“見たくない”。もしくは“見てもいいのだろうか”という禁断の香りが漂うものだった。
決勝に至る経緯は対照的。功也は初戦でデニス・ピューリックを戦意喪失に追い込み1RKOで片付け、準決勝では初戦でグァニー・バラッジと一進一退の攻防の末、勝ち上がってきた山本を非情なまでのローキックで1Rで葬り、ほぼ無傷で決勝に上がってきた。
一方の弘嵩は初戦こそベノーイを飛びヒザで出血させ、ドクターストップで1R2分で終わらせたものの、準決勝のエルナンデス戦は延長にもつれ込む大熱戦。その延長ラウンドでは手数に勝るエルナンデスが有利な展開の中、残り20秒、エルナンデスの左フックに弘嵩がカウンターで左フックを合わせダウンを奪っての逆転勝利だった。
間に3試合のインタバルをおいてメーンのリングに向かった弘嵩だったが、リングインでトップロープをまたぐ時に、右足がロープに引っかかる。準決勝のダメージは明らかだった。しかし試合後「最後の最後まで倒すつもりだった」と語った弘嵩は踏ん張りの利かない下半身をカバーすべく、ロープやコーナーを背負い、スキを狙ってはパンチを打ち込んでいく。
一方の功也はローキックで追い込んだが、弘嵩の巧みなディフェンスで決定打を放てない。また準決勝でエルナンデスから一瞬のうちにダウンを奪った弘嵩のパンチの前には不用意に飛び込むこともできず、結局ダウンを奪うことはできなかったが、ジャッジ三者とも30-27の3-0で完勝した。
試合後、功也は「決勝で兄弟対決が実現しました。いつも僕は兄の背中を見て育ってきました。まだまだ未熟ですけど、これからは兄の後ろではなく、兄弟横に並んで、このK-1を盛り上げていきたいと思っています」と挨拶。会見では「兄とは万全の状態でやりたかった」という功也と「もちろんこのままじゃ終わらないですよ」という弘嵩。今後、2人はグローブを交えることはあるのだろうか。