安倍晋三首相とオバマ米大統領は12月27日昼(日本時間28日午前)、米ハワイ・オアフ島の真珠湾で演説した。首相は演説で戦争の惨禍を二度と繰り返してはならないとの「不動の方針」を貫いていく決意を示した。演説に先立ち、首相はオバマ氏とともに、旧日本軍の真珠湾攻撃で沈んだ米戦艦の船体の真上に建つ追悼施設「アリゾナ記念館」で献花し、黙祷した。2人は最後の首脳会談を行い、日米同盟を基軸にアジア太平洋の安定を図ることの重要性を確認した。
PHOTO OF THE WEEK タグーの記事一覧
デンマークで崔被告の娘拘束
韓国の朴槿恵大統領の友人、崔順実被告の国政介入事件を政府から独立して捜査する「特別検察官」(特検)は2日、崔被告の娘で有名女子大に不正入学したとされ、指名手配中の鄭(チョン)ユラ氏(20)が、デンマークで不法滞在の疑いで現地警察に拘束されたことを明らかにした。
また3日には朴大統領の罷免の可否を判断する憲法裁判所で第1回弁論が開かれたが、朴氏本人は出廷せず、約9分間で閉廷した。
2017年もテロは収まらない…
トルコの最大都市イスタンブール中心街で1日未明、何者かがナイトクラブを襲撃して店内で銃を乱射する事件が発生した。多数の外国人を含む少なくとも39人が死亡した。
イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)系のサイトが2日、犯行声明を出した。ISは声明文で、「(トルコによる)爆撃での流血は、お前らの土地で火に転じる」とナイトクラブ襲撃はトルコによるIS攻撃の報復だと示唆した。
現場はボスポラス海峡に面したオルタキョイ地区の高級ナイトクラブ「レイナ」。トルコ当局は年末年始のテロを警戒し、イスタンブールだけで約1万7000人の警官を配備していた。
大発会としては4年ぶりに上昇
平成29年最初の取引となる大発会を迎えた4日の東京株式市場で、日経平均株価は昨年12月27日以来4営業日ぶりに大幅反発し、大発会としては4年ぶりに上昇した。終値は前年末比479円79銭高の1万9594円16銭で、27年12月7日(1万9698円15銭)以来約1年1カ月ぶりの高値となった。昨年の大発会は、中国経済の先行き懸念の台頭などで前年末比582円73戦安と急落。戦後初めて年初から6営業日続落し、波乱の幕開けだった。29年は対照的なスタートを切った。
崔被告が初公判で全面否認
韓国の朴槿恵大統領の友人で女性実業家、崔順実被告の国政介入事件で、大企業に出資を強要したなどとして、職権乱用罪などに問われた崔被告や前大統領府首席秘書官らに対する実質的な初公判となる公判準備手続きが19日、ソウル中央地裁で行われた。出廷した崔被告は起訴事実を全面的に否認し、朴氏と「共謀した事実はない」とした。
朴氏については9日には野党が弾劾訴追案を提出。国会で可決され、職務停止となっている。
プーチン氏が3時間遅刻
ロシアのプーチン大統領が15日、11年ぶりに訪日を果たし、安倍晋三首相と山口県長門市の温泉旅館「大谷山荘」で会談した。両首脳は北方領土問題を含む平和条約締結について2人だけで議論。16日に首相公邸で共同記者会見し、北方四島での共同経済活動の実現に向け、協議を始めることで合意したと発表した。
なおプーチン氏は日露首脳会談が行われた山口県に予定より3時間近く遅れて到着した。プーチン氏はローマ法王フランシスコを1時間待たせた“実績”もある。
ベルリンで市にトラック突入
ドイツの首都ベルリンで19日午後8時(日本時間20日午前4時)ごろ、トラックがクリスマス市(いち)に突っ込み、12人が死亡、48人が負傷した。
トラックは広場で開催中のクリスマス市に歩道を乗り越えて突入。数十メートル突き進み、一部の屋台を破壊し、訪れていた客を次々とはねた。
メルケル首相は20日、事件について「テロ攻撃」との認識を表明した。
事件については「イスラム国」(IS)が事実上の犯行声明を出している。
トルコの機動隊員が露大使を射殺
トルコの首都アンカラで19日、写真展の開幕式で演説をしていたロシアのアンドレイ・カルロフ駐トルコ大使が男に撃たれて死亡した。
犯人の男は22歳のトルコ警察機動隊員。黒いスーツ姿で演説中の大使に近づき、背後から拳銃で何発も銃撃した。大使が倒れると、男は銃を構えながらアラビア語で「アラー・アクバル(神は偉大なり)」と叫んだ後、トルコ語で「シリア国民を殺したという事実から逃げることはできない」などと訴え、犯行はロシアのシリア軍事介入への報復であることを示唆した。犯人は現場で警察に射殺された。
プーチン露大統領は「ロシアとトルコの関係正常化と、シリア和平プロセスの破壊を狙った挑発行為だ」として非難した。
シリア内戦をめぐっては、ロシアが空軍部隊などを派遣してアサド政権を支えているのに対し、同政権の打倒を狙うトルコは反体制派を支援する関係にある。昨年11月には、トルコ軍が作戦行動中の露爆撃機を撃墜し、ロシアが対トルコ経済制裁を発動するなど関係が一気に悪化していた。しかし7月にトルコでクーデター未遂が起きると、両国は一転して急接近。20日には露、トルコ、イランが中心となってシリア和平を目指すとする声明をまとめたが予断を許さない状況になってきた。
第154回芥川賞・直木賞発表
第154回芥川賞・直木賞の選考会が19日、東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれ、芥川賞は滝口悠生さん(33)の『死んでいない者『(文学界12月号)と本谷有希子さん(36)の『異類婚姻譚『(群像11月号)に、直木賞は青山文平さん(67)の『つまをめとらば』(文芸春秋)に決まった。4度目の候補で芥川賞に輝いた本谷さんは石川県出身。劇団を主宰し劇作家・演出家としても活躍する。受賞作は、夫婦の顔が似てくる不思議さを奇想を交えて描いた。
東南アジアで初のISテロ
インドネシアの首都ジャカルタで14日、爆弾テロが相次ぎ、現場周辺では銃撃戦も起きた。イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出しており、東南アジアで、ISが関与したとみられるテロが起きたのは初めて。この事件で実行犯とされる4人と民間人4人が死亡した。インドネシアの警察当局は16日、現場で死亡した銃撃犯の1人について、過去のテロ事件で服役したアフィフ容疑者と特定。また、テロに関与した疑いで国内で計12人を拘束したと明らかにした。
台湾で8年ぶりの政権交代
台湾の総統選は16日投開票され、野党、民主進歩党の蔡英文主席(59)が、与党、中国国民党の朱立倫主席(54)ら2候補を得票率56%の大差で破り勝利した。女性総統の誕生は史上初めて。就任式は5月20日に行われ、総統選挙が直接投票制に移行した1996年以来、3度目の政権交代が実現する。
同日行われた立法委員(国会議員に相当、定数113)選でも、民進党は現有の40議席を積み増し、過半数を確保した。
蔡主席は同日夜の会見で、「日本との関係を非常に重視している。関係を強化し続ける」と述べ、対日関係の強化に意欲を示した。