サッカー天皇杯やB.LEAGUEでも。広がるスポーツ界のSDGs

社会的な取り組みとして「B.LEAGUE Hope」を推進する男子プロバスケットボールリーグのB.LEAGUE。(写真はイメージ)
 一方、バスケットボール界では、男子プロバスケットボールリーグのB.LEAGUEが社会的な取り組みを「B.LEAGUE Hope」と名付け、環境問題や地方創生、平和、ダイバーシティ、健康などをテーマに、クラブや選手、パートナー企業、自治体、ファンらと共に全国各地で活動を行なっている。

 クラブチームのひとつ、福島ファイヤーボンズは1月、本拠地・郡山市のスポーツ施策の一環として、観戦客などを対象にアプリを用いたストレスチェックの検証を始めた。手元のスマートフォンにアプリをインストールすれば、スマートフォンのカメラで静脈のゆらぎをとらえ、高精度にストレスバランスとエネルギーレベルの測定ができるという。アプリ登録者の100名には、グッズやチケットブースで利用できる割引チケットがプレゼントされ、チームのファン獲得や、バスケットボールを観戦し応援することで、健康増進やストレス軽減にもつなげたい考え。

 川崎市を拠点とする川崎ブレイブサンダースは日本財団やNPOらと協力し、チーム入団を通じて、長期治療を必要とする子供の自立支援やコミュニティづくりをサポート。2019年9月からは長期療養中の小学校5年生、高見俊翔くんがチームに入団し、選手の練習時のタイマー・得点板の手伝いから、試合時の会場到着出迎え、ミーティング参加、ベンチで選手のウェア整頓などのサポートを通じて交流を深め、チームの一員として活躍している。

 スポーツを通じて伝えるメッセージは、もはやスポーツマンシップやチャレンジ精神などの競技性だけに留まらない。スポーツの枠を超えた社会的な取り組みは、SDGsの浸透でますます広がっていきそうだ。
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