ペットボトルの「ちょい残し」、実は大きな影響が…
中間処理施設での飲み残しペットボトル分別作業の様子
しかしその飲み残したペットボトル、実はリサイクルに大きな影響を及ぼしてい.る。
ペットボトルは回収された後、中間処理施設へ集められる。そこで、しっかり分別されたペットボトルはリサイクルされるためにペットリサイクルメーカーにまとめられるのだが、飲み残しのあるペットボトルについては回収されても品質上の問題でリサイクルできずに、燃やすか埋めるかになってしまうのが実情。しかもきれいなペットボトルと飲み切っていないペットボトルの分別作業は機械では認識できないため人の手で行われている。
ペットボトルはきれいに分別されることでまたペットボトルに生まれ変わる水平リサイクルなど環境負荷が少ないリサイクルができる優秀な資源。しかしちゃんと分別ができていない場合、新たに石油や化石燃料を使用する必要がでてきてしまう。そうした積み重ねが環境に大きな影響を及ぼしているのだ。
こうした飲み残しの問題を踏まえて、小田急電鉄株式会社では分別を意識してもらうために、捨てる前に飲み切れなかった飲料を捨てる専用のリサイクルボックスを試験的に設置して啓発活動をしている。
また、早稲田大学もサントリーと資源循環型社会形成に向けた取り組みとして、学生を対象に、ペットボトルリサイクルに関する講演会やワークショップを行ったり、校内に分別リサイクルボックスを設置し、排出されたペットボトルを回収、キャップ・ラベルの除去、ボトルの洗浄を啓発することで確実な「ボトルto ボトル」水平リサイクルに向けて動いている。