「こども未来国連」スペシャルサポーターの加藤勝信内閣官房長官(撮影・蔦野裕)
堀氏は「子供たちにレゴで“自分たちの見たい未来”を作ってもらったんですが、南米から来た子は“私の友達が家に入れなくて、いつもこういう状況なので”とシェルターを、別の子は“ジェンダーフリーの世界”を作っていました。僕はメディアの世界に身を置いて20年ですが、本来ならこういう子供たちの声や提言がもっとニュースの中にあふれたらいいなと思っています。そういう多様性のある子供たちが集まって議論する場が日本にあるというのは、国際社会における日本の存在感につながってくるのかなと思っています」
中山氏は「第一次安倍内閣で外務大臣政務官を拝命した時、ニジェールを訪問しました。日本の援助でできた学校施設で勉強する女子生徒が、御礼に作文を読んでくれました。言葉の違いのある中でもハッキリと分かった単語がありました。それは“ヒロシマ“、“ナガサキ“でした。亡くなられた先人たちの思いをどれだけ後世に残せるか。現代に生きる我々はもっと考えなくてはならないと思います。私は国連の“アジア太平洋本部“を世界で唯一の被爆国である日本につくりたいと思っています。ニューヨークには国連本部、ジュネーブには事務局がありますが、人口が最大のアジアに国連本部は国連大学以外には無く、タイに国連アジア太平洋経済社会委員会がある程度です。だからこそしっかりと日本で世界中の人達が相集い、例えば平和について話合いができるといった場所をつくりたいのです。今、IRなどの話題もありますが、それ以上に人がコンベンションで集える場所をつくる。そして日本列島も次の時代に合わせて改造していく。パンデミックや紛争などが起こると観光客は来日しにくくなります。そういったリスクのある時にでも外国との往来ができる、定住型の外国人=すなわち外交官を増やす。例えば国連村といったコンセプトで、世界中の国連スタッフや外交官などが固定的に何があっても日本に居てくれるようにするべきではないかと思います」などとそれぞれ第1回の「こども未来国連」での経験をまじえつつ、加藤官房長官に協力を要請。
加藤官房長官も「子供の発想は侮れないですよね。幼くてもちょっとヒントを渡せば大人を凌駕する発想なんかができるようになる」などとその趣旨に賛同し協力を快諾した。