実は「たばこ」は植物生まれ!葉たばこを育てる「JTファーム」に行ってみた
バーレー種の場合、収穫した葉たばこは一枚一枚縄に挟み込み、縄ごと葉たばこを吊り下げて乾燥させる。縄に挟む作業は機械でも行えるが、昔ながらの手作業で行う農家の方もいるそうだ。乾燥施設に移動すると、大量のバーレー種の葉たばこが吊り下がっていた。ちなみに、黄色種は加熱送風機で乾燥させるらしい。この乾燥させる工程の中で、葉の中にあるタンパク質やでんぷんがアミノ酸や糖に分解され、特有の香りや味わいとなるのだ。乾燥した葉たばこは、いわゆる製品のたばことも異なる独特の香ばしいにおいを放っていた。乾燥中や乾燥が終わって保管している時には、カビや害虫の発生にも気をつけなければならない。
乾燥させた葉たばこは「白い布袋に梱包後、リーフセンターという葉たばこ受入施設に出荷、そこでJT社員による品質評価と買い付けが行われます。それから原料工場で裁断・再乾燥などの処理をしたのち、製造工場でいろいろな国の葉たばことのブレンドや香りづけといった原料加工を行い、その後、製品加工の工程で紙巻たばこ(シガレット)になります」と、長い工程を経て私たちに届く製品となる。
ちなみに葉たばこの産地は「国内では黄色種は主に西日本、メインの産地は九州エリア。バーレー種は東日本、メインは東北エリアです。海外ではJTグループで買い付けを行っている主な生産地ですとアメリカ、ブラジルになりますが、世界の製造本数でいうと実は専売制の中国が多いんです。味や香り立ちは生産国によっても異なりますし、たとえば黄色種でいうと日本の黄色種の見た目は黄色っぽいのですが、アメリカやブラジルでは茶に近いオレンジ色です。バーレー種でも生産国によって煙立ちがよいなどの特長があります」とのこと。